Blenderとは、3Dのアニメーション制作に特化したオープンソースのソフトです。
誰でも無料で使用ができ、品質の高い作品を制作できることから、世界的に人気である3Dアニメーション制作ソフトウェアです。
このページでは、Blenderをストレスなく使うのに必要なスペック、そしておすすめPCを紹介します。
デスクトップvsノート
Blenderを満足に動かす場合、ある程度のスペックが要求されます。
Blenderはそこまで性能が必要ではありませんが、作品を投稿したりする場合はBlender以外にも複数のソフトウェアを使う必要があるため、そこを考えずに最低限の性能のPCを選ぶと結構重くなります。
本格的にBlenderを使う際は、比較的安価で高性能なデスクトップPCを使うのがおすすめです。しかし、高度なことをしないのであればそこまで高額ではないノートPCでも十分に対応可能です。
購入するならBTO
基本的に、PCを購入する方法は主に3つあります。
1.メーカー品(値段高い、安心感、手軽)
2.BTO(値段割と安い、手軽)
3.自作(値段は安い、知識必要、サポート少なめ)
この中でも特におすすめしたいのは2のBTOです。
BTOとは「受注生産」という意味になります。
このBTOの良い点は、PCがあまり詳しくなくても、自分好みのPCにすることができる点です。
有名なBTOメーカーとしては以下のようなものがあります。
・ドスパラ
・パソコン工房
・ツクモ
・SEVEN
・フロンティア
・マウスコンピューター
・Lenovo
本ページで紹介しているPCはこの中のメーカーから厳選しています。
Blenderに必要なスペック
いよいよ本題に入ります。
Blenderの公式のドキュメントによると、推奨ハードウェアは次のようになっています。
和訳してみるとこのようになります。
これではどんな性能のパソコンを買えばいいのかPC初心者の人にはわかりにくいです。
そのため、ここでは上記リストを踏まえた上で、Blenderを快適に使うために必要なスペックを紹介します。
PCを買う際に大事な要素は、主に
「CPU」「GPU」「メモリ」「ストレージ」
の4つのパーツになるので、このページではそれに絞りました。
CPU
CPUは主に計算を担当し、人間でいうと脳みそのようにパソコンの各パーツに指令を出す大変重要なパーツで、あまりスペックを落とせないパーツです。
CPUで着目するべきは「シリーズ」(Core i 〇やRyzen 〇のところ)です。
CPUで有名な企業には「intel」と「AMD」の大きく2つがあります。
「シリーズ」というのはブランドの名前のようなもので、スマホでいうところの「iPhone」とか「Galaxy S」「Xperia Ⅰ」のようなものです。intelはCore iというシリーズのCPUを、AMDはRyzenというシリーズのCPUを発売しています。
Intel Core i5以上、AMD Ryzen 5以上のCPUをおすすめします。
これらのCPUは計算を担う「コア」というものがBlenderをやるには十分にあります。
また、昔のCPUは性能が良くないのでおすすめしません。具体的にはここ数年以内に発売されたものを選ぶのがよいでしょう。
CPUのシリーズは「IntelのCoreはi5、i7、i9」、「Ryzenは5、7、9」
ちなみに、もっと詳しいCPUの性能について知りたい!という方は以下のページでかなり詳しいところまでCPUについて説明しています。ぜひご覧ください。
GPU
「グラフィックボード」「グラボ」といわれます。
GPUは主に3Dグラフィックや映像の処理を担当します。
Blenderはシミュレーションをしますので、もちろんGPUの負担が重くなります。そのため、グラフィックを処理をするGPUにはこだわりをもつのがおすすめです。
GPUにも性能を判別する方法があるのですが、CPUより複雑で把握しにくいため、ここは思い切って値段と「VRAM」の2つだけを考えます。
Blenderが快適に使えるGPUは基本的に5万円以上するものと考えていいでしょう。基本的に、GPUの値段が高いほどGPUの性能は高くなるのでこの認識で大丈夫です。
VRAMというのは、映像出力に特化したメモリです。つまり、グラフィックボードの処理のためだけに使われるもので、単純にVRAMが大きいほど性能が良い傾向になります。
このVRAMは6GB以上を推奨します。
製品名でいうと、「GeForce RTX 3060Ti」「GeForce RTX 4060」などです。
一方で、2~3万円程度の比較的安価なGPUでもハードな動かし方をしなければ使用可能です。
GPUは値段が「5万円以上」、VRAMが「6GB以上」
ちなみに、もっと詳しいGPUの性能について知りたい!という方は以下のページでかなり詳しいところまでCPUについて説明しています。ぜひご覧ください。
メモリ
メモリは主に作業中のデータやプログラムを一時的に保存するためのものです。メモリは動画編集や画像編集でも多く使用し、Blenderでもメモリをかなり使用します。
Windowsを起動している限りメモリは使われ続け、Blenderを使用する場合、何かと情報を検索することも多いので、少ないメモリの場合はストレスになり得ます。
そのため、最低でも16GBのメモリは搭載するべきで、場合によっては16GBでも全然足りなくなることも考えられるため、できれば32GB以上搭載するのが適切でしょう。
なお、メモリに関してはメモリの速度に直結する「DDR」という規格があり、現在は「DDR4」から「DDR5」へと移行しています。
しかし、現行ではDDR4の方が比較的安く、若干遅いですが、実務上大きな影響もないため、強いこだわりがない限りは安さ重視で問題ありません。
メモリは最低16GB、できれば32GB
ちなみに、もっと詳しいメモリーの性能について知りたい!という方は以下のページでかなり詳しいところまでメモリーについて説明しています。ぜひご覧ください。
ストレージ
ストレージは主に長期間(数ヶ月、数年以上)データを保存する部分で、例えばWindowsやBlenderをインストールする場所になります。このストレージと呼ばれるものに重要なアプリ(ソフト)がインストールされます。
ストレージには主にHDD(ハードディスク)とSSDの2種類があり、HDDは大容量で安価なものの読み書き速度が遅く、SSDは小容量で高価ですが読み書き速度が速いという特徴があります。
ゲーミングPCにおいてはHDDを使うのは、例えば膨大な動画ファイルや編集ファイルを保存するなどの用途が主流です。安いからと言ってHDDとするとすべての動作が遅くなり、パソコンが使いにくくなります。
また、ストレージのSSDにも「NVMe」だったり「SATA」という規格があり、「NVMe」は超高速のためこちらを使うべきです。
同じSSDでもSATAとNVMeでは全然違う性能になるので、このような部分は気を付けておくべきです。
なお、容量は500GB以上あるのがベストです。基本的にBTOパソコンの場合はここは自由に調節することができます。
例えば、ほかにゲームをたくさんやる予定がある場合は2TBにするとか、別のSSDやHDDを追加するなど、個人個人にあった微調節をするのがおすすめです。
ストレージはNVMe 500GB以上
推奨スペックまとめ
上記をまとめると、次のようになります。
おすすめのパソコン
ここでは、上記の推奨スペックを満たした中でおすすめのPCをランキング形式で紹介します。
注意してほしいのは、意外と値が貼るという点です。安いのでも10万円後半はします。高いのでは20万円を超えます。
3つのカテゴリーに分けて紹介します。
デスクトップおすすめランキング
1位 パソコン工房「iiyama STYLE-M07M-134F-RBX」
一押しのPCはパソコン工房の「iiyama STYLE-M07M-134F-RBX」
Blenderはもちろん、動画編集にもしっかりと使えます。
GPUもGPU推奨性能をすべて満たしているため、安心感のある性能です。
2位 SEVEN「EFFA G03D」
二押しのPCはSEVENの「EFFA G03D」です。
Blenderを快適に使える上に、動画編集もある程度こなせるちょうどいい性能のPCで、パソコンショップSEVENらしいクールなケースです。
最近値段が下落したRTX 4060も使用しているため、性能の割にはお値段も抑え目です。
EFFA G03D3位 FRONTIER「FRGTB660/CG1」
3位はFRONTIERの「FRGTB660/CG1」
シンプルでオシャレな筐体で、Blenderもしっかり使えます。GPUは1位や2位よりは控えめで、エントリーモデルとして最適です。
ノートおすすめランキング
1位 Lenovo「ThinkPad P14s Gen 4」
2位 mouse「K5-I7GM5BK-A」
まとめ
このページではBlenderの推奨スペックとおすすめPCを紹介しました。
お役に立てば幸いです。