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【2024年CPU対応】パソコンのCPUって何?基本からマスターしよう【これだけで知識を自慢できる】

パソコンでよく言われる「CPU」。中央処理装置などと言われ、いろいろと命令を出す、ということを知っている人はいるかもしれません。しかし、「L2/L3キャッシュ」「SMT」「型番」「MTP」などを説明できる人はどれくらいいるでしょうか?

本ぺージではそのような自作PC界隈やBTO界隈で必要な知識を紹介・解説します。

このページのPOINT
  • 「超初心者」でも分かるようにかみ砕いた情報を提供
  • 今の自作PC界隈やBTO界隈で必要な用語を総ざらい
  • このページだけでCPU知識をマスターでき、友達に自慢できる

ページの最初は超初心者向け、下に行けば行くほど難易度が高くなっていきます。

BTOをする方に必要な知識は「レベル1」
自作PCをする方に必要な知識は「レベル1~2」
となります。

この記事を書いた人

2020年からウェブサイト運営者としての活動を本格始動し、現在は月10万アクセス超。オフラインイベントを毎年主催し、アプリ開発者としての活動もしています。ミラティブ配信者としても6年間毎日配信を継続。
現在はプログラミング、イラスト、言語、パソコン、数学を中心に独学しており、ウェブサイトを更に充実させようと考えています。「東方Project」が大好き。

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レベル1:CPUの基本知識

著名なCPUメーカー

CPUメーカーで著名な企業は主に2つあります。

Intel

一つは中央処理装置を手掛ける業界最大手のIntelです。2023年初頭でのCPU市場でのシェア率は68.7%で、CPU業界では最大となります。

AMD

一方で、もう一つのCPUメーカーは近年CPU業界での成長の激しいAMDです。正式名称はアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(Advanced Micro Devices)となり、2023年初頭でのCPU市場でのシェア率は31.3%で、業界二番手となります。

AMDの読み方は、普通に「エー・エム・ディー」です。商標自体は「アムド」でも登録されていますが、「エー・エム・ディー」が主流です。

この2つのCPUメーカーだけでシェア率はほぼ100%となり、一般的なPCの場合はこれらのメーカーが設計したCPUが使用されます。

ブランド

CPUメーカーで有名な「Intel」と「AMD」はそれぞれのCPUブランドを発表しており、そのぞれぞれをCPUのまとまりを「シリーズ」などと言います。

一般向けには、Intelの場合は「Intel Core」というブランド名のCPUを、AMDの場合は「AMD Ryzen」というブランド名のCPUを発表しています。

シリーズ

シリーズの和訳は「一連の」という意味になります。通常、CPU業界では同じブランド名の製品群を1年間隔で発表します。

CPUメーカーでは、製品名が近いものをひとくくりにして「シリーズ」としています。

構造的には「ブランド>シリーズ」となります。

Intelでは「Intel Core i」シリーズ、Ryzenでは「AMD Ryzen」シリーズが販売されています。

Intelはブランド名とシリーズ名が別で、AMDはブランド名とシリーズ名が同じなので混同しやすいです。

ブランド、シリーズの使い分け

「ブランド」や「シリーズ」の意味に疑問を持った人がいるかもしれません。

ウェブサイトによっては「ブランド」と「シリーズ」を混同して使用しているところが多いです。

個人的な印象としては、「ブランド」は「Ryzen」や「Core i」を指し示すときだけに使い、「シリーズ」は各々のブログやウェブサイトが自由に使っているという感じでした。

本サイトでも「シリーズ」は概ね自由に使います。

サブブランド

まず前提として、先ほど「Intel Core i」シリーズ、「AMD Ryzen」シリーズについて紹介しましたが、これらのシリーズはいくつかの種類に分かれています。

Intel

Intelで主流の「Intel Core i」シリーズの場合は「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」の4つがあります。

Intel Core iシリーズに限って、この4つに分かれているものそれぞれを「サブブランド」といいます。

「Intel Core i」はシリーズですが、「Core i3」はサブブランドという風になります。

ちなみに、IntelのCPUではこれらのサブブランドをひとまとめにして「ファミリー」ともいいます。

ファミリーは日本語で家族という意味になりますが、イメージとしては「Intel Core i」という名字の家「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」という名前の4人家族がいる、という感じです。

AMD

AMDで主流の「AMD Ryzen」シリーズの場合は「Ryzen 3」「Ryzen 5」「Ryzen 7」「Ryzen 9」そして「Ryzen Threadripper」の5つがあります。

しかし、これらは公式サイトでも「サブブランド」や「ファミリー」などの名称は特になく、あまりグレードは意識されていないようです。

表記にゆれがあると混乱する上、「サブブランド」や「ファミリー」などの表現はあまりなじみがないため、そのような表現はここだけにして、以下では後述する「プロセッサー」という用語か「シリーズ」「ブランド」を用いた表現にいたします。

Intelの新しいブランド(2024年~)

2024年に発表されるCPUから、Intelブランドとファミリーが変更され、新しくなります。

以前は「Intel Core」というブランドしかなく、「Intel Core i」シリーズのファミリーとして「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」の4つがありました。

これからはブランドが「Intel Core」「Intel Core Ultra」の2つになります。加えて、「ファミリー」という概念が新しいブランドからは消滅したため、現段階では「ファミリー」という概念はなくなるか、薄くなるかと思われます。

2024年以降の新ブランド2つの製品に関しては、

「Intel Core」ブランドには「Core 3」「Core 5」「Core 7」の3つの種類の製品(おそらくサブブランド)

「Intel Core Ultra」ブランドのには「Core Ultra 5」「Core Ultra 7」「Core Ultra 9」の3つの種類の製品(おそらくサブブランド)

先ほどの家族のたとえだと、今まではIntelのCPUは「4人家族」が「1つ」だったのが、「3人家族」が「2つ」になります。

なお、「Intel Core」「Intel Core Ultra」はシリーズ名ではなくブランド名ですが、混同しているところも多く、CPUにおいては事実上「シリーズ名」と「ブランド名」は同じ意味になったと考えても問題なさそうです。

プロセッサー

プロセッサーとは、コンピュータにおいてはCPUのことを指します。例を挙げると「Intel Core i5」も「AMD Ryzen 9」もプロセッサーです。

「AMD Ryzen 9 7900X」も英語版AMD公式サイトでは「AMD Ryzen™ 9 7900X Desktop Processors」となっており、やはりプロセッサーになります。

このプロセッサーには様々な使われ方があり、「Ryzen プロセッサー」ということもあるし、「Ryzen 5 プロセッサー」ということもあるし、「Ryzen 5 5600X プロセッサー」ということもあります。

「Ryzen プロセッサー」と言ったときは、RyzenシリーズのCPU全てを指しますし、「Ryzen 5 プロセッサー」と言ったときはRyzen 5のCPUのシリーズを指します。「Ryzen 5 5600X プロセッサー」と言ったときはそのCPU製品自身を指すことになります。

世代

第13世代 Intel Core iシリーズ」…という表現を聞いたことがある人はあるでしょうか。あるいは「iPhone SE 第3世代」だとか「iPad Pro 第10世代」というのは聞いたことはあるでしょうか。

これらで使われている「第●●世代」というのはどういう意味でしょうか。

その意味は「同じシリーズの商品の中で〈何番目〉の商品なのか」です。

例えば、老舗店だと長い歴史があり、店主は何回も変わっているはずです。創業者の代を「初代」、その次を「二代目」、さらに次を「三代目」というでしょう。

CPUやスマホでも同じようにして「世代」という表現を使います。

初代のことを「第1世代」、三代目のことを「第3世代」、十代目のことを「第10世代」のように使います。

現在のCore iシリーズは第14世代、Ryzenシリーズは第5世代が最新です。

また、特に一番新しい世代のことを「最新世代」ひとつ前の世代のことを「前世代」といいます。加えて最新世代ではない世代のことを「旧世代」とも言います。

世代は重要

ここまでは世代の説明をしました。ここからは世代はかなり重要な概念であることを説明します。

単刀直入に言うと、世代が新しければ新しいほど性能が高くなります。

時代が進むにつれて技術は進歩するので、より新しいCPUがより性能が高くなります。特に顕著であるのは、同じ種類のCPUで、新しい世代の方が断然性能が高いです。例えば、同じCore i7でも一つ世代が変わるだけで10%から20%も性能が変わります。

逆に言えば、古い世代のCPUは安くはなるものの性能が低く、さらに古い技術のために最新技術とうまくかみ合わないことがあります。(これを互換性がないといいます)

したがって、自作PCではよほどの好奇心や知識がない限りは最新世代や前世代のCPUを使うことをおすすめします。安いからって後悔しても遅いです!

コア

「コア」とは、CPUにおいて一番大切な演算処理を行う部分です。

1つのコアで通常は同時に1つまたは2つの演算処理を行います。

ちなみに、CPUはCentral Processing Unitの略称です。日本語では中央演算処理装置と言うので、そのCPUの中で演算処理を行うコアはやはり最重要です。

コア数

BTOや自作PCの界隈では「コア数」と後述する「スレッド数」が大変注目されます。それは、コア数やスレッド数が多ければ基本的に性能が高くなり、演算負荷の大きい処理が短時間で行えるためです。

コア数の読み方にも特徴があります。12個のコアのあるCPUを「12コアのCPU」と言いますが、8個のコアのあるCPUは特別に「オクタコアCPU」と言います。もちろん「8コアのCPU」とも言えます。

特別な呼び方のコア数
  • 1コア ・・・ シングルコア(Single Core)
  • 2コア以上 ・・・ マルチコア(Multi Core)※1
  • 2コア ・・・ デュアルコア(Dual Core)
  • 3コア ・・・ トリプルコア(Triple Core)
  • 4コア ・・・ クアッドコア(Quad Core)
  • 6コア ・・・ ヘキサコア(Hexa Core)
  • 8コア(Intel CPUの場合) ・・・ オクタコア(Octa Core)
  • 8コア(AMD CPUの場合) ・・・ オクトコア(Octo Core)
  • 10コア以上 ・・・ メニーコア(Many Core)※2

※1 「1つのコア」を意味するシングルコアに対して「複数のコア」を意味する。シングルコアの対義語
※2 用語として存在はするが、あまり呼ばれない

今のCPUのコア

数年前のCPUまでは「全く同じコア」を複数個搭載する方式が主流でした。しかし最近は「2種類のコア」を搭載する方式が増えてきました。

「消費電力が高く、演算能力も高いコア」「消費電力が低く、演算能力も低いコア」をバランスよく組み合わせることで、賢く電力を使い、少ない電力でより効率よくパソコンを動かすことができるようになります。

スレッド

スレッドが「レベル1」の知識の中では一番難しいでしょう。

まず、「スレッド」というものはコアの中にあると考えます。

コアは、通常は同時に「1つ」もしくは「2つ」の演算処理ができるのでした。

この演算処理を1つのコアで同時にいくつできるのかを表すのがスレッドです。

例えば、1つのコアで1つまでの演算処理ができるとき「単一」を意味する「シングル」を使って「このコアはシングルスレッド」と言います。

一方で、1つのコアで2つ以上の演算処理を同時にできるとき、「複数」を意味する「マルチ」を使って「このコアはマルチスレッド」と言います。

スレッド数

「コア数」と同じくらい大事なのが「スレッド数」です。

「コア」が同時にいくつの処理をできるかを表したのが「スレッド」なのでした。

話のスケールを大きくすると、「CPUに搭載されたコア」が同時にいくつの処理をできるかを表したのが「CPU全体のスレッド」になります。

そして、この「CPU全体のスレッド」のことを「スレッド数」と自作PC界隈やBTO界隈では言います。

つまり、スレッド数とは「同時にいくつの処理ができるか」ということに他なりません。

YouTubeを見ながら、動画編集もしつつ、使い方を調べるためにブラウザを開いて、ウイルス対策ツールを起動しながら、万一のための防災速報アプリも起動して…となると、同時にたくさんの演算処理をしないといけなくなります。

ここで大切なのが「スレッド数」です。「コア数」も大切なのですが、同時にいくつの処理ができるかを表した「スレッド数」がここでは大活躍します。

スレッド数が多ければ多いほど、同時にたくさんのアプリを開いた時にもうまく分散して演算処理をこなすことができます。

コア数とスレッド数の意味

これを聞くと「コア数」の意味なくない?と思うかもしれませんが、全然そんなことはありません。

実は、「スレッド」というのは「コアの中にある仮想的な存在」です。性能は「コア」に依存します。

つまり、「コア数」というのは全体のCPU性能を表すもので、「スレッド数」というのは個別のアプリを小回りを利かせうまく演算処理できる性能を表すということです。

レベル1のまとめ

CPUメーカーとブランド

著名なCPUメーカーは「Intel」「AMD」の二強で、それぞれ「Intel Core」「AMD Ryzen」というブランド名のCPUを設計しているのでした。

プロセッサー

それぞれのCPU製品のことを「プロセッサー」と言い、例えば「Intel i5 13600 プロセッサー」のように表現するのでした。

また、IntelはIntel Core iシリーズでi3, i5, i7, i9の4種類のプロセッサー、AMD Ryzenシリーズで3, 5, 7, 9, Threadripperの5種類のプロセッサーがあるのでした。

世代

世代はあるブランドの中で何番目に発表された製品であるかを示すものなのでした。

コア、スレッド

コアとはCPUで最も大切な演算処理を行う部分で、コア数はCPUにいくつの「コア」が入っているかを表すものでした。

スレッドとは、そのコアが同時にいくつの処理ができるかを表したもので、スレッド数はCPUの中にいくつの「スレッド」が入っているかを表すものでした。

レベル2:知ってると強いCPU知識

レベル1の知識は前提として、もっとレベルの高い知識を解説していきます。

用語のレベルが上がるので、わからなくなったら上を見返してください。

クロック数(周波数)

クロック数とは、コアが1秒間に何回処理をすることができるかを表したものです。単位は「Hz」で、例えば10Hzのコアの場合はそのコアは1秒間に10回の処理をすることができます。

最近のCPUでは3Ghzから6GHz程度のクロック数が主流で、1GHzは10億Hzということなので、1つのコアで1秒間で30億回から60億回の処理を行えるということです。

最大クロック数(ブーストクロック数)

最大クロック数とは、コアを安全に動かす上で上限となるクロック数のことです。コアの最大性能といえるでしょう。

GPUメーカーはこのクロック数を最大限上げることに努めますし、消費者側もかなり重要視する部分です。

CPUの性能は、ほとんどの場合は「最大クロック数×コア数」で決まります。

定格クロック数(ベースクロック数)

定格クロックとは、負荷のあまり大きくない処理をするときの最大のクロック数です。

コアの最大パフォーマンス(最大クロック数)に対してある程度低く設定されています。

定格クロック数の存在意義

最大クロック数だけあって、定格クロック数などいらないのではないか、という疑問が生まれる人もいるかと思われますが、定格クロック数の存在はCPUのパフォーマンスにとって重要です。

2020年代のCPUはマルチコアが当たり前となっています。1コアだけに全力を出してもらうよりも、複数のコアに少しずつ力を出し合ってもらう方がより寿命も長くなりますし、過熱を防ぐことにもつながります。

そして、最大クロック数になるのは「非常に大きな負荷のかかる演算を高速でやらないといけないとき」です。

イメージとしては、定格クロック数は仕事でいうところの「労働基準法によって定められる就労時間」、最大クロック数は「個人の体力が持つギリギリの就労時間」という認識を持つとわかりやすいかと思います。

オーバークロック

オーバークロックとは、最大クロック数よりも高いクロック数にすることを意味します。対義語としてクロック数を下げる「アンダークロック/ダウンクロック」がありますが、こちらはあまり使われません。

オーバークロックができるCPUは高グレードのものだけに限られています。加えて、クロック数を上げることはCPUの故障するリスクを上げることにつながるため、あまり推奨することではありません。場合によっては、CPUが溶けたり燃えます。

しかし、高い周波数を目指すというある種のロマンは一部の界隈(OC界隈など)では非常に人気があり、オーバークロックして発生した大量の熱を液体窒素や液体金属で冷却して、CPUの限界を見つけるような人さえもいます。

キャッシュ

CPUにおけるキャッシュとは、コアで演算処理した内容を一時的に保存し、メモリーへと運ぶときの橋渡しをするCPUの構成要素です。

「一時的に保管」というのはメモリーも同じですが、そのメモリーと異なるのは読み書きの速度とCPUからのアクセスの早さにあります。

CPUのキャッシュには「L1キャッシュ」「L2キャッシュ」「L3キャッシュ」の3種類があり、CPUが演算するときはまず「L1」を優先します。演算結果などは「L2」「L3」を流れていき、最終的に「メモリー」「ストレージ」に行きつきます。

通常、CPUは毎秒で数百億回の演算を行い、結果を記録しますから、メモリーでは速度が遅すぎて演算の速さに追いつきません。キャッシュはメモリーよりも読み書きが非常に速いため、演算結果の記録ができます。

また、演算をするときに「よく使うもの」を「キャッシュ」に置いておくことによって効率化することができます。

内臓GPU

GPUとは、グラフィック性能を左右するパーツという認識の人が多いです。それは正しいのですが、GPUはもっとインパクトの大きい部品です。

そもそもGPUがパソコンに搭載されていない場合、モニターに映像が出力されません。つまり、何もできないというのと同じです。

パソコンにGPUは絶対に必要です。しかし、「グラフィックボード」が搭載されていない安いPCが普通に販売され、特にノートパソコンではそれが主流です。

では、なぜグラフィックボードがなくてもGPUは稼働するのでしょうか?

それは、CPUにGPUが搭載されているためです。このようなGPUのことを「内臓GPU」といいます。

そして、IntelのCPUの場合は基本的に内臓GPUは搭載されています。(内臓GPUのないIntelのCPUもあります)

これがグラフィックボードがなくてもノートパソコンが動く理由です。CPUの中に、GPUとして働くパーツが入っているわけです。

しかし、AMDの場合は基本的に内臓GPUは搭載されていません。(内臓GPUのあるAMDのCPUもあります)

ノートパソコン向けのAMD CPUには基本的に内臓GPUがあるのですが、デスクトップ向けのAMD CPUの多くには入っていません。そのため、基本的にAMD CPUを購入した場合は追加でグラフィックボードを購入する必要があります。

APU

実はAMD Ryzenシリーズでは内臓GPUの有無によって「CPU」が「APU」へと呼び名が変わります。

Ryzenでは内臓GPUが弱い、もしくは搭載なしの中央演算処理装置のことを「CPU」、内臓GPUが強化された中央処理装置のことを「APU」と呼んでいます。

Intel、AMDにかかわらず内臓GPUの有無等を判別するには次に紹介する「サフィックス」を確認します。

サフィックス(規格)

サフィックス(規格)とは、CPUの製品名の末尾に付与されることのある記号です。

具体的な製品名を挙げると以下の通りになります。

「Intel Core i7 14700KF」「AMD Ryzen 5 5600G」「AMD Ryzen 9 7900X」などが挙げられます。このサフィックスにはどのような意味があるのでしょうか。

それは単純で、そのCPUの特徴を表しているだけです。これだけだと???になってしまうので説明を加えていきます。

まず、Intel Core iシリーズのそれぞれのプロセッサーである「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」は4つに分けられていますが、これはコア数やスレッド数などのおおまかな性能やグレードをわかりやすくするために区別しています。

一方で、サフィックスはもっと根本的な部分で区分をしています。その区分基準はCPUメーカーによって異なるため、以下ではIntel、AMDと別々に紹介します。

Intel Core iシリーズのサフィックス(規格)

デスクトップPC向けCPUでは、サフィックスは「K」「F」「KF」「KS」「T」
モバイル(ノートPC)向けCPUでは、サフィックスは「H」「HX」「HK」「U」「P」

組込みシステム向けには「E」「TE」「UE」がありますが、一般向けには使われないです。(組込みシステムは、例えば車、冷蔵庫、洗濯機などの製品のシステム処理を担っています)

組込みシステム向けを除くと、以上の10種類があります。「サフィックスなし」も含めると11種類となり、この「サフィックスなし」のことを「無印」といいます。

デスクトップPC向けCPUのサフィックスの特徴は以下の通り

サフィックス特徴
無印(なし)オーバークロック不可
K高パフォーマンス
オーバークロック可能
F内臓GPUなし
オーバークロック不可
KF内臓GPUなし
高パフォーマンス
オーバークロック可能
KS最高パフォーマンス
オーバークロック可能
T省電力
流通は少ない

モバイル向けCPUのサフィックスの特徴は以下の通り

サフィックス特徴
無印オーバークロック不可
H高パフォーマンス
オーバークロック不可
HK高パフォーマンス
一部オーバークロック可能
HX最高パフォーマンス
オーバークロック可能
P低電力、良パフォーマンス
オーバークロック不可
U超低電力
オーバークロック不可

AMD Ryzenシリーズのサフィックス(規格)

デスクトップPC向けCPUでは、「X」「WX」「X3D」「G」「F」

モバイル向けCPUでは、「HS」「HX」「H」「U」「Z」

以上の9種類があります。「サフィックスなし」も含めると10種類となり、この「サフィックスなし」のことを「無印」といいます。

デスクトップPC向けCPUのサフィックスの特徴は以下の通り

サフィックス特徴内臓GPUオーバークロック
無印標準とされる
ただし、売り上げはXの方が多い
〇(7000シリーズ以降)
×(5000シリーズ以前)
型番による
X無印よりクロック数が大きく、消費電力が大きい〇(7000シリーズ以降)
×(5000シリーズ以前)
WXXよりクロック数が大きく、消費電力も大きい〇(7000シリーズ以降)
×(5000シリーズ以前)
X3Dキャッシュが多く、主に3Dゲームに強い〇(7000シリーズ以降)
×(5000シリーズ以前)
型番による
G他よりも性能の高い内臓GPU搭載型番による
FGPU搭載なし
性能自体は無印と近い
×型番による

モバイル向けCPUのサフィックスの特徴は以下の通り

サフィックス特徴内臓GPU
H無印に相当する
HXHより高クロックかつ高消費電力
HSHより低クロックかつ低消費電力
UHやHSよりも低消費電力で性能も低い
ZHよりは高性能で高消費電力
製品数が少なく、詳細な立ち位置は不明

CPU型番のルール

CPUの型番とは、ほとんどの場合製品名のことです。

何回かCPUの製品名で例を上げましたが、「Intel Core i9 14900KF」「AMD Ryzen 3 5600X」などですね。

これらのCPUの製品名を改めてみてみましょう。

「Intel Core i9 14900KF」や「AMD Ryzen 3 5600X」

Intel / Core / i9 / 14 / 900 / KF

AMD / Ryzen / 3 / 5 / 600 / X

の6つに分けて説明できます。

《Intel》《AMD》の部分はCPUメーカー名に相当します。
《Core》《Ryzen》の部分はCPUブランド名に相当します。「Core」や「Core Ultra」などがあります。
《i9》《3》の部分はCPUの種類が入ります。「i3」「i7」などがあります。
《14》《5》の部分には世代が入ります。1世代から9世代目の場合は1桁、10世代からは2桁です。
《900》《600》の部分はCPUを分類するための3桁の数字が入ります。一般的に、数字が大きいほど性能が高く、低いほど低くなります。
《KF》《X》の部分にはサフィックスが入ります。無印の場合は何も入りません。

ベンチマーク

ベンチマークとは、CPU等の性能を、比較しやすい数字などで表したものです。

CPUの単一コア性能や全コアの性能の指標となる「Cinebench」や、CPUの性能を示す「PassMark CPU Mark」や、グラフィック面の性能の指標となる「3DMark Time Spy」が有名です。

ソケット

ソケットとは、CPUとマザーボードを接続するためのものです。マザーボードとは、CPUやGPU、メモリ、ストレージ、Wi-Fi、BlueToothなど様々な機能を1つにまとめるパソコンの「基盤」です。

CPUのソケットの形状と、マザーボードのソケットの形状が異なる場合、CPUを接続することはできません。

CPUのソケット形状はメーカーやブランドごとに変わりますし、2~3世代ごとにも変わります。

レベル3:知ってると自慢できるCPU知識

モバイル向けCPU

ダイ

開発コードネーム

製造プロセスルール

最大メモリ

アーキテクチャ

SMT(同時マルチスレッディング

ホモジニアスマルチコア

ヘテロジニアスマルチコア

TDP

PBP(Processer Base Power)

MTP(Maximum Turbo Power)

EU(Execution Unit)

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