ミラティブのオーブが180日で短すぎ!と思ってる方、けっこう多いと思います。
ですが実は、180日なのには理由があったのです。
※法律についてもっと知りたい方は、e-gov法令検索等を使用して下さい。


なんでオーブやコインは180日なの?
単刀直入に言うと、法律(資金決済法)には「前払式支払手段」に関しての規則があります。この規則によって、オーブの期限が180日(6ヶ月)になったのです。
早速よくわからないワードが出てきましたが、順番に解説していきます。
「前払式支払手段」とは、例えば商品券やカタログギフト券のことを指します。
とりあえず、この条件をすべて当てはまった場合は、前払式支払手段になります。
※読み飛ばして平気です。
詳しく説明をすると非常に長くなるので簡単に言うと、リアルのお金に変換できるモノで、有効期限が180日より多い。ということです。
条件1~4は満たしていますがオーブやコインは有効期限が180日のため、オーブやコインは前払式支払手段に含まれません。
ユーザーから「期限を長くしてほしい!」と言われているのにもかかわらず、有効期限を短くしてまで対象内になりたくないということは、ミラティブはオーブやコインが前払式支払手段になるのが嬉しくはないということと予想できます。
では、なぜミラティブにとって嬉しくないのでしょうか。
保証金を用意する必要がある
実は、先ほど説明した前払式支払手段には「発行保証金の供託義務」があります。
発行保証金の供託義務は例を上げて説明します。

仮にABCというゲームを運営しているABCD社が倒産してしまったとします。
そのとき、ゲーム内通貨はなくなってしまうはずですよね。
そこで出てくるのが「発行保証金の供託義務」です。
ユーザー側が持っている未使用残高(ゲーム内通貨)が1000万円相当を超えていた場合、その半分以上相当の金額を事前に供託所(法務局など)に預けなければならないのです。
もしものときがあったらユーザーに払うということですね。

3月末もしくは9月末の時点で、未使用残高が1000万円以上ありますよね。
半分以上の金額をこちら(供託所)に預けて下さい。
要は、もしものこと(倒産など)があったときに「ちゃんと通貨相当の金額を払えるようにしとけ!」ということです。
ユーザーにとっては嬉しいとは思います。
しかし、ミラティブにとってはお金を払わないといけないので嬉しくはないです。実際、真面目に払うとかなりの額になります。
試算してみましょう
1日で20万ユーザーがミラティブをやっていると考えてみて下さい。
1人あたり毎日20オーブ獲得した場合は1日400万オーブ、年間で14億6000万オーブになります。
保証金は半分以上払わなくてはいけないので、最低でも毎年7億3000万円を預ける必要があります。これはかなりの額です。
有効期限を180日にするだけで預ける必要はなくなるので、かなりミラティブ的には楽にはなるでしょう。
まとめ
有効期限を180日より長くしまうと、多額の保証金を預ける必要があるので、ミラティブは有効期限を180日にしている。
ということになります。
ミラティブがミラティブとして継続して利用できるのはこのような細かい部分でやりくりしてくれているのかもしれませんね。
それでは、良いミラティブライフを!
今回の記事の参考リンク
資金決済に関する法律
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=421AC0000000059
新たな資金決済サービス イノベーションの促進と利用者保護について
https://www.fsa.go.jp/common/about/pamphlet/shin-kessai.pdf
資金決済法の施行(前払式支払手段について)
https://www.azx.co.jp/modules/malma/index.php/content0037.html
アプリ内課金を導入する際に知りたい!資金決済法4つのポイントとは
https://topcourt-law.com/finance/fund_settlement_app_charges
資金決済法にいう「6ヶ月」とは?前払式支払手段の有効期限を解説!
https://topcourt-law.com/finance/six-months_-prepaid-payment
https://www.s-kessai.jp/businesses/prepaid_means_overview.html